タイ出張時のビザ・短期就労について

短期出張時に取得すべきビザ

  1. 短期出張(商用・業務)の場合、タイ大使館/領事館にて、通称:Bビザ=ノンイミグラント・ビザ「B(短期商用)」を取得します。
  2. Bビザは、入国日から90日間滞在可のシングルVISAと、ビザ発行日から1年間、複数回出入国が可能なマルチプルVISAの2種類があります。マルチプルVISAは、タイへの入国毎に90日間まで滞在可であり、1年間継続して滞在可能ということではない点に留意ください。
  3. シングルVISAとマルチプルVISAでビザ申請時の必要書類に違いがありますので、申請地のタイ大使館ウェブサイトにてご確認ください。

APECビジネストラベルカード(ABTC)の利用

タイへ商用目的で入国するには通常、タイ大使館でBビザ(Non-Immigrant Visa タイプB)の取得が必要ですが、APEC・ビジネス・トラベル・カード(略称:ABTC)を取得しますと、商用目的である限りビザ免除にて入国が可能となります。また空港で優先レーンを利用できます。

APECビジネストラベルカード(短期商用ビザ免除制度)
https://nadiacons.co.th/?p=2315

ノービザ(ビザ無し)での出張について

日本国籍者はノービザでの入国および30日間までの滞在が認められています。(注・2023年3月末まで特例措置として45日間。当措置は延長の可能性があります

 ノービザ⼊国は「観光ビザ免除制度」のため、本来は商⽤・業務目的用の入国許可ではないと言えます。ただし、これを完全に不可としてしまうのは現実的ではない考えられ、渡航の頻度・活動内容・滞在⽇数などを踏まえ都度ご判断をお薦めします。(弊社意⾒)

ノービザでの入国と滞在は無制限に認められる訳ではなく、例えば毎月のように入国する、毎回30日間一杯まで滞在するといったことを継続しますと、無許可就労の疑いで入国時に尋問を受けたり、今後のビザ申請時に不利になるといった可能性があります。

Bビザまたは ABTC のみで可能な活動(就労にあたらない活動)

以下は「就労」にあたらず、商用活動の範囲、つまりビザの取得のみで可とされています。

  • ⾃社役員会、打合せ・商談・講演・セミナー等に参加者として=受動的な立場で出席する場合
  • 商業展⽰会等に参加者として、または商品の購買調達⽬的で参加する場合

上記以上の活動をする場合は基本的に「就労」に当たると考えられます。労働許可証(ワークパーミット)を取得するか、短期の場合は「臨時業務届(WP34=旧WP10)」という申告を行うことによって活動が可能となります。WP34の概要は次の段落の通りです。

臨時業務届出制度(WP34=旧WP10)

臨時業務届の概要

  • 外国⼈のタイ⼊国後すぐ、管轄の労働局に WP34 と呼ばれる申告書を提出することにより、15 ⽇間までの臨時的業務活動が可能となります。さらに労働局が認める場合は 1 回のみ+15 ⽇間延長ができます(合計30日間)
  • 当WP34は「就労許可」ではありませんが、労働局に受理印を受けることで許可に近いものと考えることができます。
  •  WP34 はビザの種類・有無を問わず提出できることとなっています。ノービザ入国でも可能。
  • WP34の申告は、タイ側の企業ないし団体が提出者となります。
    例えば顧客先の⼯場で作業を⾏う場合はその顧客企業(但し例外も有り)、自社グループのタイ法人での業務であれば、そのタイ法人が届出を行う者となります。

労働省が例⽰する、臨時業務届(WP34)を提出すべきケース

1) 会議、トレーニング、またはセミナーの主催
2)特別学術講演
3)内部監査
4)フォローアップ作業および技術的問題の解決
5)製品または商品の品質検査
6)⽣産⼯程の検査または改善作業
7)機械および発電設備の点検または修理作業
8)電⾞システムの技術的作業
9)航空管理/航空機または航空設備の技術的作業
10)機械修理または機械制御システムの助⾔等
11)機械のデモンストレーションおよびテスト
12)映像・画像撮影
13)国外就労希望者の選定
14)国外就労する技能者の試験

 

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