LTRビザ(高度専門職・リモートワーカー)解説

LTRビザの概要

  1. 富裕層および外国人プロフェッショナルの誘致を目的とした制度。2022年9月開始。
  2. 雇用主と本人の双方が条件を満たす場合、計10年までの長期滞在許可・就労許可の取得、また個人所得税の減免(税率17%)などの恩典が付与される。
  3. タイ国内に雇用主の無い「リモートワーカ―」についても滞在・就労許可の取得が可能。
  4. 高度専門職において私企業勤務の場合、「タイランド4.0」に掲げられた産業分野に限定される。

申請条件

カテゴリー 高度専門職
(タイでの雇用有)

リモートワーカー
(タイでの雇用無し)

雇用主
(企業/団体)

①タイ政府のターゲット産業内の企業等
②高等教育機関、研究機関、専門訓練機関、またはタイ政府機関

外国にある所属企業が、上場会社であるか、直近3年間の売上合計が1億5000万USD(約210億円)以上

本人所得

  • 直近2年間の年収が8万USD(約1200万円)以上。
  •  タイでの職務に関係する専門分野で修士卒の場合は、年収4万USD(約600万円)以上
  •  政府・教育・研究機関等従事者の場合、所得要件は無し
  •  直近2年間の年収が8万USD(約1200万円)以上。
  •  修士卒以上/シリーズA以降の資金を調達した者/知的財産の所有者である者は年収4万USD(約600万円)以上

職歴

  •  5年以上の関連分野における実務経験(単にその企業に所属しているのみではなく、ターゲット産業に関する業務に一定の専門性を持って従事していること)
  • 当該分野での博士号取得者、政府・教育・研究機関等の従事者は除く

直近10年間のうち5年以上、関連分野での実務経験を有すること

その他

治療費保障が5万USD以上の保険加入、タイ社会保険加入、ないしタイ国内預金10万USD以上のいずれか

治療費保障が5万USD以上の保険加入、またはタイ国内預金10万USD以上のいずれか

必要書類(主たるもの)

企業

IR情報、企業パンフレット、財務報告書等(適宜、翻訳)

申請者個人

 雇用契約書、職歴書、卒業証明、雇用証明(給与や在籍期間等含む)、税務申告書、保険。 ケースにより出資契約書、知財所有権の証明、銀行預金証明など

LTRビザ(高度専門職)の対象事業・業種

タイ政府のターゲット産業(タイランド4.0に準拠)

①次世代自動車 
②スマート・エレクトロニクス
③医療・健康ツーリズム
④農業・バイオテクノロジー
⑤未来食品
⑥オートメーション・ロボット産業
⑦航空・ロジスティック
⑧バイオ燃料とバイオ化学
⑨デジタル産業
⑩医療ハブとなる産業
⑪防衛
⑫教育及び人材開発

デジタル分野の中核技術としてリストされている事業

  1. Bio Data analytics Technology 生体情報分析
  2. Decentralized Sequential transaction Database
  3. Human Computer interaction technology / Brain computer interface(BCI)
  4. Internet of Things Technology IoT技術
  5. Natural language processing technology 自然言語処理技術(NLP)
  6. Virtual and Augmented Reality technology 仮想・拡張現実
  7. Digital Engineering and manufacturing technology デジタルエンジニアリング・製造技術
  8. Software testing technology ソフトウェアテスト
  9. Embedded technology 組込みシステム
  10. Smart Grid スマートグリッド
  11. Wearable Technology ウェアラブル技術
  12. Artificial Intelligence technology 人工知能技術
  13. Sensor technology センサー技術
  14. Automation technology 自動化技術
  15. Robotics technology ロボティクス

LTRビザ取得のメリット・恩典

  恩典 高度専門家 リモートワーク
1 最長5年のマルチプルVISA発給(1回更新可で計10年)
2 最長5年の労働許可証(1回更新可で計10年)
3 個人所得税減税17%・国外所得は免税
4 外国人1名あたりタイ人4名雇用の義務を適用しない (該当せず)
5 居住地レポートは年1回(通常90日ごと)
6 空港優先レーン使用権
7 家族帯同可能(配偶者及び20歳未満の子息、合計4名まで)

申請フロー

1. 企業情報・本人経歴など資料を揃え事前ガイダンスを受ける
2. 申請書類準備・提出
3. 審査期間は30日程度(発表通り)、事務局より許可証を取得
4. 新規入国者は在住国のタイ大使館でビザを取得し入国。在住者は入国管理局にてLTRビザへの切替えを申請
5. ビザ取得後、労働許可証の新規発給手続き、または既存の許可証より切替え

申請手数料等

1 滞在許可(最長5年、マルチプルVISA) 50,000 THB (期限によらず一律)
2 労働許可証 3,000THB/年(5年の場合15,000THB)

LTRビザの申請検討について

申請要件について詳しい基準が公開されていないため、都度、LTRビザ事務局へ照会のうえ可能性・必要書類の確認が必要となっております。
ご興味のある方は、弊社までお問合せください。(初回ご相談無料。可能性が認められる場合は弊社でLTRビザ事務局への確認を致します)
所属企業・従事されている職務内容等の概要、学歴等の参考情報・資料をご提供下さい。

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